活動内容

ネパールプロジェクト

日本NGO連携無償資金協力事業

地域に根ざした肺の健康プロジェクト・COPD対策
~包括的呼吸リハビリテーションの普及~

林茂樹代表理事と西郷正道特命全権大使によるNGO連携無償資金協力贈与契約締結署名式

2019年2月27日 在ネパール日本国大使館

実施団体 公益財団法人 国際医療技術財団(JIMTEF)
現地カウンターパート SOLID NEPAL
事業期間 2019年2月~2022年2月
活動地域 バクタプル市及び周辺3市
受益者層 バクタプル市及び周辺の慢性閉塞性肺疾患(COPD)、
地域住民、医療・保健スタッフ
事業概要

ネパールでは高い喫煙率、車の排気ガスや工場の煤煙等による大気汚染、バイオマス燃料による家屋内空気汚染、職業的な粉塵などにより慢性閉塞性肺疾患(COPD)の患者が急増し死因の上位となっています。多くが未診断、未治療の状態にあり今後はさらに増加すると予測されています。本事業では地方自治体主導によるCOPD対策の一環として、バクタプル市に呼吸リハビリテーションセンターを建設し、そこを拠点に同市及び周辺地方の住民を対象に、包括的呼吸リハビリテーションの普及、早期発見・早期介入のための肺機能検査の普及及び保健医療人材の能力向上に取り組むものです。また、同センターは政府のCOPD対策と連携し呼吸リハビリテーションの臨床研究拠点及び国全体への普及指導拠点としての活動も行っています。

活動内容

呼吸リハビリテーションセンターの建設


完成した呼吸リハビリテーションセンター外観


医師が患者に肺機能検査を実施


理学療法士が患者にホームエクササイズを指導

呼吸リハビリテーションセンターの役割

  1. 包括的呼吸リハビリテーションサービスの提供

    呼吸体操、排痰方法、運動療法、日常生活動作訓練、栄養指導、禁煙指導、家庭でのセルフケア等
    COPDのリハビリテーション相談

     

  2. 教育研修及び臨床研究

    医療従事者研修
    患者家族教育
    介入効果の測定、臨床研究及び広域普及指導

     

  3. COPDの予防啓発

    住民の肺年齢検査
    住民へのCOPD予防啓発
    女性保健ボランティア研修

 
 
住民が包括的な呼吸リハビリテーションサービスを受けることができるようになります。

JICA草の根技術協力事業

カトマンズ盆地における呼吸器疾患患者の早期社会復帰に向けての取り組み

―呼吸リハビリテーションの普及―

実施団体 公益財団法人 国際医療技術財団(JIMTEF)
現地カウンターパート SOLID NEPAL
事業期間 2015年5月~2018年6月
活動地域 バクタプル郡
受益者層 バクタプル郡の呼吸器疾患患者・家族、地域住民、医療・保健スタッフ
事業概要

近年、人口の集中が著しいカトマンズ盆地では、呼吸器疾患で苦しむ患者、特に慢性閉塞性肺疾患(COPD)が大変深刻な問題となっています。原因は、喫煙、大気汚染(浮遊粉と盆地特有の空気の対流)、家屋内調理による煤煙吸入などが重なっています。COPDによる経済的、社会的負荷は大きく、しかも増大し続けています。この脅威に対する適切な対策と行動が急務となっています。

本事業は、バクタプル郡の病院及び診療所において呼吸リハビリテーションが実践され、COPDをはじめとする慢性呼吸器疾患患者の呼吸困難、運動能力及び生活の質が改善されるとともに、地域住民の予防意識が向上することを目的としています。

活動内容

ヘルスワーカー研修
呼吸リハビリテーションの実習

 

日本人専門家チームを現地に12回派遣し、①呼吸リハビリテーションサービスを提供できる人材の育成、②患者家族教育、③住民啓発等の活動を行い、次の成果が上げることができました。

  1. バクタプル郡の全25保健診療所のうち24カ所で呼吸リハビリテーションサービスがはじまりました。
    ネパール語版COPD患者評価ツール「CAT」で介入前後の効果測定をしました。呼吸苦のある被験者57人中、51人(89%)に改善が見られました。ネパールのコミュニティベースでの呼吸リハビリテーションの介入が有効であることのエビデンスを得ました。

  2. 患者がセルフケアをするようになりました。患者家族集会を各地で計67回実施し1,291人の患者が参加しました。参加者は病気の理解及び自宅でできる呼吸リハビリテーション(呼吸体操)を習得しました。フォローアップの結果、継続して体操している人の多くが「呼吸が楽になった」と実感していることを確認しました。

  3. 地域住民の予防意識が向上しました。日本人専門家によるラジオやTVによる予防啓発及び女性保健ボランティアによる草の根活動により、住民のCOPD認知度が向上し、タバコをやめる、呼吸苦を病気と認識し近くの保健診療所に相談に行くといった行動変容がはじまりました。

  4. 本プロジェクトによりはじめてネパールで呼吸リハビリテーションが導入されました。政府保健省は本プロジェクトの日本側専門家が開発した呼吸体操と教材を同国全体に普及する取り組みをはじめています。

  5. 患者の評価ツールに関し、複雑で時間のかかるSGRQに対し簡便なCATのネパール語版を開発、本プロジェクトでその相関性を証明、同テストを管理している機関から承認され、今後、ネパールでの使用が可能となりました。

患者家族教育
日本チームによる劇、紙芝居、歌で病気を理解

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