活動内容

日本式鍼灸医療の国際貢献&海外展開

“Japanese Style “はりきゅう

世界中で利用されている鍼灸ですが、 なかでも繊細な日本の「はりきゅう」は、痛みも少なくとても人気があります。特に米国では、肩こり・腰痛と言った整形外科的な疾患はもとより、ストレスや倦怠感など、心と体の問題を抱える患者さんが日本式の鍼灸を求めて治療院へ通っています。

6世紀頃、中国から日本に入ってきたとされる鍼灸ですが、中国のものとはずいぶん違います。日本では、非常に細い鍼を用いて施術します。「管鍼法」という、鍼の痛みを軽減する技術も、ここ日本で生まれました。細い鍼を浅く刺して、高い効果を得る―これが繊細で痛みの少ない日本式の鍼灸、“Japanese Style “はりきゅうです。

Ⅰ 覚書(MOU)の締結

2016年11月6日 東京

治療効果の高い繊細な日本式鍼灸医療サービスの普及の必要性についてベトナム政府保健省伝統医学局から要請があり、2016年11月6日、東京にて、鍼灸に関する医療協力プロジェクトを実現することを目的とした覚書(MOU)を日越間で締結しました。

  • 国際医療技術財団、日本鍼灸師会、ベトナム政府保健省伝統医学局の三者機関の代表が署名
  • 鍼灸医療協力のパートナーシップに関する基本合意
  • 当該国政府機関によるカウンターパートナーの選定

覚書(MOU)[抜粋]

(目的)
第1条 本協定は、WHOが提唱したユニバーサル ヘルス カバレッジの理念のもと、三者機関がベトナムにおける伝統医療分野で相互に協力し、日本の医療技術サービスがベトナムの医療の向上及び人材開発に寄与することを目的とする。
(協定事業)

第2条 本協定による事業は、次のとおりとする。

  1. 伝統医療分野における医療技術協力プロジェクト、セミナーの開催、視察団、調査団及び専門家の派遣の企画及び実施

  2. 各々の機関の現行規則に従った伝統医療関連情報の交換

  3. その他第1条の目的に合致する活動で三者機関で合意された事業

Ⅱ 調査団の派遣

2017年7月25日~29日 ベトナム

派遣者 公益社団法人 日本鍼灸師会
仲野 弥和(会長) 南 治成(副会長)
派遣先 ベトナム国立鍼灸病院
国立ホーチミン市伝統医学病院
目的 現地ニーズの把握と医療制度の確認
  • ベトナム鍼灸師を指導する日本の鍼灸師

  • ベトナム鍼灸クリニックでの日越専門家

Ⅲ ベトナム国際セミナーの開催

2018年1月18日 首都ハノイ

医療の向上に貢献する日本鍼灸術

主催 公益財団法人 国際医療技術財団 公益社団法人 日本鍼灸師会、
公益財団法人 国際開発救援財団
ベトナム政府保健省伝統医学局 ベトナム国立鍼灸病院
後援 日本国政府 外務省 厚生労働省 経済産業省
協賛 日本理学療法器材工業会
会場 JWマリオットホテル(首都ハノイ)

国際セミナー会場風景(首都ハノイ マリオットホテル)

プログラム

8:30 開会セレモニー
[日本側主催者挨拶]
小西 恵一郎 公益財団法人 国際医療技術財団理事長
[ベトナム側主催者挨拶]
グエン・ヴィエット・ティエン ベトナム政府保健省副大臣
[来賓挨拶]
梅田 邦夫 在ベトナム日本国大使館特命全権大使
10:00 基調講演
仲野 弥和 公益社団法人 日本鍼灸師会会長
13:30 シンポジウム「ベトナム鍼灸の課題と展望」
座長 公益財団法人 日本鍼灸師会
【1】 「日本鍼灸の臨床」-企業展示とデモンストレーション
南 治成 公益社団法人 日本鍼灸師会副会長
【2】 「ベトナム鍼灸の歴史と現状」
グエン・バー・クアン ベトナム国立鍼灸病院長
16:00 総括合同会議
小西 恵一郎 公益財団法人 国際医療技術財団理事長
仲野 弥和 公益社団法人 日本鍼灸師会会長
ベトナム国立鍼灸病院長
17:15 宣言文採択
アンケート結果
日本鍼灸のどの技術分野についてもっと知りたいですか?
  1. 経絡治療

  2. 刺絡

  3. 擦過鍼

  4. あん摩・マッサージ・指圧

  5. 美容鍼灸

ベトナムの鍼灸医療について課題や意見がありますか?
  1. 日本鍼灸の臨床とその治療効果をもっと知りたい。

  2. 日本で鍼灸教育セミナーを開催してほしい。

  3. 日本の鍼灸が実践できる専門家養成コースを開設してほしい。

  4. ベトナムに鍼灸治療に使用する機器具を製作、製造できるような施設をつくってほしい。

  5. 日本鍼灸の中国鍼灸等に対する比較優位についてもっと教えてほしい。

  6. 共同研究や研究成果の発表会など学術交流を促進したい。

  7. ベトナム語に翻訳した日本鍼灸に関する学術書や症例が必要。

  8. 菅鍼法を活用する場合、経穴への十分な刺激があるかどうか、その効果についてもっと知りたい。

ベトナム国際セミナー共同宣言

  • 私たちはお互いの伝統医療を尊重します。
  • 私たちは私たちの伝統医療がベトナム国民医療制度へ統合されることを支援します。
  • 私たちは鍼灸医療に関する医療技術協力プロジェクトを企画立案し、双方が協力して 実践します。

首都ハノイ 2018年1月18日

Ⅳ 日本鍼灸デモンストレーション in ベトナム

開催日 2019年2月21日(木)8時15分~17時30分
会場 ベトナム国立鍼灸病院
主催者 公益財団法人 国際医療技術財団
公益社団法人 日本鍼灸師会
公益財団法人 国際開発救援財団
ベトナム政府保健省伝統医学局
ベトナム国立鍼灸病院

【参加者】

日本国大使館はじめ日本の鍼灸医学の専門家並びにベトナム政府保健省伝統医学局ファム・ヴー・カン局長、国立鍼灸病院グエン・バー・クァン院長、国立伝統医学病院ヴー・ナム院長、国立ホーチミン市伝統医学病院フイン・グエン・ロック院長、鍼灸を専門とする伝統医学医師ら総勢78名が出席しました。

ベトナム全土から伝統医療に関する最高幹部が一堂に会され、まさにベトナム伝統医学サミットの様相を呈していました。

【研修内容】


良導絡自律神経調整療法デモンストレーション

  1. 本デモンストレーションの趣旨及び意義  国際医療技術財団 小西恵一郎理事長

  2. 良導絡自律神経調整療法         岡山県鍼灸師会 内田輝和会長

  3. 経絡療法、接触鍼法           日本鍼灸師会 津田昌樹研修委員長

  4. 社会健康医療学、伝統医療経済学     未来工学研究所 小野直哉鍼灸師

  5. 臨床心理鍼灸                日本鍼灸師会 南治成副会長


接触鍼法デモンストレーション

中国と類似の太くて硬い鍼による治療を行っているベトナム人鍼灸師にとって、日本独自の鍼灸術を間近に見ることができた本機会は大変臨場感があり貴重なものでした。 本セミナーを通して日本鍼灸が中国鍼灸と異質なものであり、極めて繊細かつ医学的根拠に基づいた医療であると証明することができました。本セミナー中は、多くの参加者がその講義や施術を写真やビデオに収め、また日本のはり・きゅうを理解するための多くの質問が投げかけられました。

本セミナーの最後には、鍼灸に関する日本メーカーであるセイリン株式会社と株式会社 山正の製品紹介説明を行いました。


日本の専門家(ベトナム国立鍼灸病院正門)

Ⅴ 将来の展望

鍼灸医療ビジネスモデルの構築→日本式鍼灸医療サービスの輸出
  1. 日本式鍼灸医療が実践できる専門家養成のための現地トレーニングコースの開設

  2. ベトナム研修員の本邦受け入れ

  3. ベトナム国立鍼灸医療病院へ日本独自の鍼灸専科を開設

  4. ベトナム伝統医学医師養成大学の講座に日本式鍼灸術のカリキュラムを導入

  5. ベトナム社会で日本式鍼灸治療院を開業

トップへ